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エロスの話

公開日: : 伝説

愛の神 エロス は背中に翼の生えた大変美しい青年です。愛と美の女神 アフロディーテ の息子であり、また忠実な下僕でもありました。

 

ローマ神話ではエロスは クピド(英名 キューピッド)、アフロディーテは ウェヌス(英名 ヴィーナス)として登場します。

 

エロスは悪戯好きで、いつも手に持っている魔法の弓矢で他の神々や人間を射て遊んでいました。エロスに金の矢で射られると、射られた者はエロスの選んだ相手に激しい恋心を抱くようになり、逆に鉛の矢で射られると、射られた者には強い憎悪の念が生まれます。

アフロディーテはそんな彼に、自分の気に入る者には報償として、憎む者には報復として魔法の弓矢を使わせました。彼の金の矢で、ヘレネとパリス、メディアとイアソンは恋に落ちました。また、キプロスの王女ミュラには自分を冒涜した罰として父親キニュラスへの恋を抱かせます。

 

とある国に三人の美しい王女がいて、とりわけ三女の プシュケ はアフロディーテをも凌ぐほどの美しさと人々にもてはやされていました。それが気に入らないアフロディーテは、プシュケに卑しい豚飼いの男と恋に落ちさせるようエロスに命じました。しかし、眠っているプシュケのあまりの美しさに驚いた彼は誤って金の矢で自分の指を傷つけてしまい、自らがプシュケに恋をしていまいます。

アフロディーテの怒りを買いながらも、エロスは自分が神であることを隠しプシュケと結婚するのですが、人間は神の姿を見ることを許されていません。もし見てしまったなら、人は神の業火に焼かれることになってしまいます。ですからエロスは自分の姿を決して見ないことをプシュケに約束させ、二人住む宮殿の中でも、灯りを消した暗闇でしかエロスはプシュケの前に姿を現しませんでした。

それを寂しく思ったプシュケは、二人の姉達にそそのかされたこともあって、こっそりとエロスの眠る寝室に忍び入り蝋燭の炎でその顔を照らします。そこに浮かび上がった青年が愛の神エロスであることに驚いたプシュケは蝋燭の蝋を落としてしまい、エロスに火傷を負わせてしまうのでした。怒ったエロスは宮殿を消し去り、自らもプシュケの前から飛び去りました。

プシュケはエロスを探して彷徨い続けますが見つけられず、最後にはアフロディーテを頼って訪れます。アフロディーテはエロスを奪われた怒りとプシュケの美貌への嫉妬から、彼女に四つの試練を課します。しかし、大量の穀物を一粒ずつ種類ごとに選別する試練ではエロスに好意を持つ蟻たちが力を貸してくれ、凶暴な金の羊の毛を刈る試練では川の神に助言を与えられ、恐ろしい竜の棲む泉から瓶いっぱいの水を汲んでくる試練ではエロスに可愛いがられていたゼウスの大鷲が水を汲んで来てくれと、いろんな力に助けられながら試練をこなしていきます。そして最後の試練、冥界の女王ペルセポネから美を分けてもらうというものも、箱の中に美を入れてもらい成功するのですが、誘惑に駆られて「絶対に開けてはいけない」と言われていたその箱を開けてしまいます。そこに入っていたのは美ではなく冥府の眠りで、プシュケは死んだように眠りに落ちていくのでした。

火傷の癒えたエロスはプシュケを探しに行き、冥府の眠りを取り除いて箱に戻します。そしてゼウスにアフロディーテを宥めるように頼みます。ゼウスは彼の頼みを聞き入れアフロディーテにとりなすことを約束し、プシュケに神の酒であるネクタルを与えて、彼女を女神にしたのでした。神の仲間入りをさせたことで漸くアフロディーテも納得し、二人の愛を認めました。エロスとプシュケの間には ウォルプタス(喜び)という名の子が産まれたということです。めでたしめでたし。

エロスとプシュケ

 

現在のギリシャの経済にもウォルプタスが生まれることを心よりお祈り申し上げます。

 
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