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歌舞伎の話

公開日: : 最終更新日:2015/09/18 芸能

言わずと知れた日本の伝統演劇 歌舞伎 には400年以上の歴史があります。能楽の前身である猿楽は平安時代、浄瑠璃は室町時代ごろに成立したらしいので、歌舞伎より長い歴史を持つ伝統芸能はあるのですが、現代でも尚絶大な人気を誇っているというのが歌舞伎の凄いところですよね。

2005年にはユネスコから「人類の口承及び無形遺産に関する傑作」に選ばれ、2009年に正式に「世界無形文化遺産」に登録されました。

 

阿国からの・・・

出雲の阿国が京で踊った ”かぶきおどり” が歌舞伎の始まりと言われています。

出雲の阿国出雲大社勧進のため諸国を巡っていた阿国の一座は、慶長八年(1603年)に京の各所で興行を行いました。出雲大社の巫女というふれこみの阿国が男装して踊る”かぶき踊”に見物の人々は魅せられ、阿国一座の興行は毎回大変な盛況ぶりだったそうです。その評判は江戸にも伝わり、慶長十二年(1608年)には江戸城中で勧進歌舞伎を上演しています。

 

阿国の人気が余りにも凄かったために、二匹目のどじょうを狙おうと”かぶき踊”を演じる女性一座が次々と現れたそうです。中でも遊郭の楼主たちがかかえの遊女たちに躍らせた ”遊女歌舞伎” は相当な人気を博しました。当時の最新の楽器だった三味線を鳴らし、虎や豹の毛皮を使うなど、妓楼の収入に物を言わせた豪奢で派手な演出に、当時の人々はさぞ現実離れした高揚感を味わったことでしょう。遊女歌舞伎は四条河原の舞台に数万人の観客を集めたそうです。

しかし寛永六年(1629年)、遊女を巡って揉め事が後を立たず、風紀が乱れることを理由に、江戸幕府は遊女歌舞伎を禁止します。

 

次に人気を得たのは ”若衆歌舞伎” です。これは少年による歌舞伎で、少年が女性役も演じたので 女形 の元祖がここで登場することになります。

三代将軍・徳川家光は若衆大好きで有名だったらしく、余りに好きすぎて若衆の一座を城中に呼んで躍らせたこともあったといいます。

しかし、これも少年を巡る揉め事が相次いだことから、家光が他界してすぐに禁止されることになりました。

 

その次には、若衆の前髪を剃り落として野郎頭にした野郎たちの ”野郎歌舞伎” の時代がやってきたやろう。大人の男による歌舞伎ですから現在の歌舞伎の形式にぐっと近付いた訳ですが、内容や舞台についてもこの時代から大きく進化していきます。

それまでは踊りと寸劇という単純な構成でしたが、寸劇は次第によりまとまった芝居になっていき、寛文四年(1664年)には続き狂言という多幕物に進化します。

また、舞台も劇場が整備されて幕が使われ始めるようになっていきました。

 

元禄以降

元禄時代(1688〜1708年)は天下泰平、商業も大きく発展し、文化芸術が花開きました。そういった時代背景を受けて、歌舞伎もさらに進化し芸術性を高めていきます。そして本格的にスター役者が誕生します。

活気に溢れる街、江戸では ”荒事” が生まれ、初代市川團十郎、中村七三郎、中村伝九郎、山中平九郎らが人気を博します。

一方、歴史のある上方では ”和事” が成立し、坂田藤十郎、芳沢あやめ、片岡仁左衛門、金子吉左衛門、水木辰之助らを輩出します。

名優たちの演技や、より複雑になった話の展開、また舞台装置や衣装、大道具、小道具などの全てにおいて美が追及されて、歌舞伎は演劇としての深みを増していきました。

 

享保から宝暦にかけては、江戸では二代目市川團十郎、初代澤村宗十郎、初代尾上菊五郎、四代目市川團十郎、上方では姉川新四郎、中山新九郎、初代瀬川菊之丞、初代中村富十郎らが活躍します。

この時代には、人形浄瑠璃の人気作が次々と歌舞伎に移入されるようになり、『菅原伝授手習鑑』、『義経千本桜』、『仮名手本忠臣蔵』などの人気演目が生まれています。

浮絵元祖江戸歌舞伎大芝居之図

客席全体が屋根で覆われた劇場ができたのはこの頃のようです。二階席も出来ました。
歌舞伎は江戸時代には現代劇でした。ですから一般大衆に広く受け入れられるために、古い時代に起きた出来事を題材にした話も江戸時代の設定にアレンジしたり、逆に当時起きた事件は幕府に上演を許可されないことから時代設定を古くして演じるなど、柔軟に対応していたようです。

 

幕末

文化文政期には四世鶴屋南北という作家が登場し『四谷怪談』などの名作を生み出しています。この頃は血なまぐさい場面や濃厚な濡れ場など、なまなましい描写が観客に喜ばれたようです。

役者では、初代尾上松緑、三代目尾上菊五郎、五代目松本幸四郎、七代目市川團十郎、三代目中村歌右衛門、三代目坂東三津五郎、五代目岩井半四郎、四代目中村歌右衛門らのスターが人気を集めていました。

 

その後嘉永から明治中期まで活躍した作家が河竹黙阿弥で、なんと360編もの脚本を書いたそうです。江戸歌舞伎の大問屋と称されました。

役者では ”團菊左” と呼ばれる、九代目市川團十郎、五代目尾上菊五郎、初代市川左團次が活躍しました。

 

現代

現代では伝統的な歌舞伎に加えて、スーパー歌舞伎やコクーン歌舞伎などの新しい趣向を大胆に取り入れた歌舞伎も上演されています。

そして、歌舞伎役者が映画やドラマで現代劇を演じることも珍しくありませんから、歌舞伎に縁がない人にもおなじみの役者がたくさんいますよね。

チケットはいい席の場合は1万円以上するようですが、安い席なら3〜4千円程度で購入できます。

 

皆様は歌舞伎を観たことはおありでしょうか?

実は私はまだ歌舞伎未体験です。是非一度観たいと思っています。でも、地方に住んでるとなかなか機会がないんですよね。

歌舞伎バージン卒業はいつになることやら・・・

 

今回の記事は『歌舞伎ハンドブック第3版』(藤田洋 編/三省堂)を参考にさせていただきました。

チケットぴあ

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